国土交通省都市・地域整備局下水道部から
地方自治体宛に平成17年10月28日付けで通達されたものです。 |
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水道施設の耐震対策については、「下水道施設の耐震対策について」(平成10年3月24日付事務連絡)、「下水道管渠の耐震設計における区分について」
(平成13年8月23日付事務連絡)、「北海道十勝沖地震を踏まえた下水道施設の留意点について」(平成16年4月7日付事務連絡)により周知してきたと
ころであるが、平成16年10月23日に発生した新潟県中越地震においては、北海道十勝沖地震と同様に、液状化のおそれのない地盤(軟弱粘性土地盤や泥炭
地盤等の難透水性の粘性地盤等)においても、強い地震動により埋戻し土が液状化し、管渠やマンホールの浮き上がり、埋戻し部の道路陥没等が発生することが
明らかになった。
このため、今般、下水道法施行令を改正し、埋戻し土に液状化が生じるおそれがある場合の措置を含め、地震によって下水の排水及び処理に支障が生じないよう
な措置を構造基準として追加するとともに講ずべき措置の内容について告示により示したところである(いずれも平成17年10月26日公布。法令の運用につ
いては「下水道法の一部を改正する法律等の施行について(平成17年10月27日国都下企第40号)にて通知」
上記の震災対策に関する施行令等の企画は平成18年4月1日から施行されるが、ライフラインとして下水道施設の重要性に鑑み、今年度発注予定の工事より下記の対策ができる限り速やかに講じられるようにお願いする。 |
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1. |
地下水位が常時あるいは一時的に高くなることが予想される場合など、埋戻し土に液状化が生じるおそれがある場合には、「重要な排水施設」、「その他の排水施設」の別にかかわらず、埋戻し部の液状化対策を行うこと。
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2. |
埋戻し部の具体的な液状化対策としては、地盤の特性、施工条件等の現場特性等を勘案して、道路管理者と調整の上、以下のいずれかの対策を参考に行うこと。 |
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埋
戻し土の締固め度が90%以上であれば、一般的に浮上り等の被害が発生しにくい。埋戻し土の締固めに関しては、最適含水比に近い状態にした上で、タンパ等
による念入りな転圧を行い、現場測定での締固め度が90%程度以上に保たれるように施工管理を行う。なお、周辺地盤が軟弱な粘性土では、締固めが90%以
上で液状化した実験結果があること、 また、火山灰等特殊な土での埋戻しにおいても、同様のおそれがあることから、本方法の採用にあたっては、地盤の特
性、施行条件等、現場の特性に留意する必要がある。
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■埋戻し土の固化
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埋戻し土の固化により液状化の防止を図る。発生土にセメントあるいはセメント系個化剤を添加させて固化させる。セメント添加量は、一軸圧縮強度(28日強度)が100kpa〜200kpaとなる量を目安とし、現場強度として50kpa〜100kpaを確保する。
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